テニミュ3rdの集大成|3rdシーズン 全国大会 青学vs立海 後編【ミュージカル『テニスの王子様』】

THEATRE

今回は2.5次元ミュージカルの金字塔とも呼べる、テニミュことミュージカル『テニスの王子様』です!

このブログでは初の2.5次元、そして初のミュージカルです。

元々テニミュも好きで、テニスの王子様も大好きなコンテンツなので、その感情ありきの感想になってしまうかもしれませんが、是非ご覧ください。

この記事はネタバレを含みます。ご注意ください。

作品の基本情報

ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 全国大会 青学vs立海 後編

主催:テニミュ製作委員会

原作:許斐 剛『テニスの王子様』(集英社 ジャンプ コミックス刊)

オリジナル演出・脚色:上島雪夫

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あらすじ

テニスの名門校・青春学園中等部(青学)に入学してきた越前リョーマは、アメリカJr.大会4連続優勝の経歴を持つ、テニスの天才少年。強豪揃いのテニス部で、その圧倒的な強さとテニスセンスを武器に、異例の1年生レギュラーとして活躍していた。

全国中学生テニストーナメントで都大会、関東大会と優勝し、続く全国大会でも快進撃を続ける青学は、準決勝で昨年のベスト4・大阪の四天宝寺中学校との激闘に勝利を収め、決勝戦へと駒を進めた。対戦相手は、2年連続で全国大会優勝という経歴を持つ最強王者・立海大附属中学校。関東大会の決勝で青学にまさかの敗北を喫した立海はリベンジに燃える。そんな中、事故でリョーマが記憶を失い、頂点を目指す青学に最大のピンチが訪れる。

決勝戦は2勝2敗と混戦を極め、リョーマと立海の部長・幸村によるシングルス1を残すのみ。試合開始の時が迫る中、いまだ記憶を取り戻せないリョーマのピンチを救うべく、かつてリョーマと対戦した他校のライバルたちが集結する。日本一の座を手にするのは…?

公演日程・劇場

日程

東京公演:2019年12月19日(木)~12月24日(火)
大阪公演:2019年12月28日(土)~2020年1月12日(日)
宮城公演:2020年1月17日(金)~1月19日(日)
愛知公演:2020年1月24日(金)~1月26日(日)
福岡公演:2020年1月31日(金)~2月2日(日)
東京凱旋公演:2020年2月6日(木)~2月16日(日)

観劇日

2020年2月10日(月) 19:00

東京公演劇場

日本青年館ホール
〒160-0013
東京都新宿区霞ヶ丘町4-1

大阪公演劇場

大阪メルパルクホール
〒532-0003
大阪市淀川区宮原4-2-1

宮城公演劇場

多賀城市民会館 大ホール
〒985-0873
宮城県多賀城市中央二丁目27番1号

愛知公演劇場

アイプラザ豊橋
〒441-8141
愛知県豊橋市草間町字東山143-6

福岡公演劇場

アルモニーサンク北九州ソレイユホール
〒803-0814
福岡県北九州市小倉北区大手町12-3

東京凱旋公演劇場

TOKYO DOME CITY HALL
〒112-0004
東京都文京区後楽1-3-61 東京ドームミーツポート1F

キャスト(敬称略)

越前リョーマ 役 : 阿久津仁愛
手塚国光 役 : 青木 瞭
大石秀一郎 役 : 江副貴紀
不二周助 役 : 皆木一舞
菊丸英二 役 : 田口 司
乾 貞治 役 : 竹ノ内大輔
河村 隆 役 : 岩田知樹
桃城 武 役 : 大久保 樹
海堂 薫 役 : 中島拓人
堀尾聡史 役 : 琉翔
加藤勝郎 役 : 中三川歳輝
水野カツオ 役 : 奥田夢叶

幸村精市 役 : 立石俊樹
真田弦一郎 役 : 田鶴翔吾
柳 蓮二 役 : 井澤巧麻
仁王雅治 役 : 後藤 大
柳生比呂士 役 : 大隅勇太
丸井ブン太 役 : 大薮 丘
ジャッカル桑原 役 : 川﨑優作
切原赤也 役 : 前田隆太朗

伊武深司 役 : 健人
不二裕太 役 : 大原海輝
亜久津 仁 役 : 川上将大
跡部景吾 役 : 三浦宏規
日吉 若 役 : 内海啓貴
田仁志 慧 役 : 高田 誠
白石蔵ノ介 役 : 増子敦貴
遠山金太郎 役 : 平松來馬

越前南次郎 役 : 森山栄治 / 上島雪夫

スタッフ(敬称略)

演出補佐 : 三浦 香
音楽 : 佐橋俊彦 / 坂部 剛
作詞 : 三ツ矢雄二
脚本 : 三井秀樹
振付 : 上島雪夫 / 井餘田 修 / 本山新之助

作曲 / 音楽アレンジ : 倖山リオ
美術 : 杉山 至
舞台監督 : 久保健一郎
照明 : 佐藤公穂
音響 : 増澤 努
映像 : 田畑哲稔
ムービングライトプラン : 大波多秀起
衣装 : 屋島裕樹
ヘアメイクアップデザイン : 馮 啓孝 / 松下よし子
音楽アレンジ : 大石憲一郎
歌唱指導 : 泉 忠道
演出助手 : 浅井さやか / 熊脇直介
振付助手 : 絵里 / 木村桃子
テニス指導 : 扇浦泰祐(TEAM YONEXインストラクターズチーム)

稽古場ピアノ : 安元汐里
演技トレーナー : 林 洋平
キャスティング : 茂呂みのり

演出部 : 大内麿佳 / 與儀北斗 / 中田悳士 / 遠藤るうな / 加賀谷崇文 / 西川諒多
ムービングライトオペレーター : 鈴木雅貴 / 中村佐紀
ピンスポットオペレーター : 岡森万希 / 天野もも / 鈴木麻友 / 吉川雄介
音響操作 : 戸塚結香 / 高松祐太
ワイヤレスマイクケアー : 新井のどか / 関根史歩
映像オペレーション : 小西小多郎 / 福岡 想 / 村地あかね

衣装進行 : 種本依里子 / 栗田知佳
ヘアメイク : 柴田浩美 / 蔦谷いづみ / 浅沼 靖 / 神戸志菜
製作助手 : 前野千尋 / 志岐光璃
ウィッグ提供 : アトリエレオパード
コンディショニングトレーナー : 伊藤 洋 / 平田基文
大道具製作 : C-COM / 高橋英司 / 有限会社オサフネ製作所
小道具 : 高津映画装飾 / 中村エリト
音楽協力 : フェイス音楽出版
映像協力 : 本谷明人
設定協力 : 坂井史世 / 時村 尚 / 広田光毅
照明協力 : デイライト / エムテックスタイル
テニス指導協力 : 扇浦プロテニスコーチング

制作進行 : ネルケプランニング
票券協力 : サンライズプロモーション東京

感想

 

今回の作品は、2003年から続いているミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン、その最終公演となります。

同公演の1stシーズン・2ndシーズンも映像ではありますが観た上での感想となり、過去公演との比較を含む内容となっておりますので、ご了承ください。

舞台装置・映像効果の進化

これは今回の公演に限らず、3rd全体でも言えることですが、舞台装置や映像効果の進化を随所で感じられました。

冒頭で主人公リョーマが父である南次郎と川で修行をしているシーンでは、床にスモークを張り、そこに川の映像を投影するという手法を使うことにより、かなりリアルな川が再現されていました。

スモークをかき分けて川を渡るシーンでは、SEも相まってかなりリアルに描写されていたと思います。

 

また、別のシーンでは、リョーマの試合中に対戦相手の真田が使う風林火陰山雷技に合わせて映像でエフェクトが投影される演出がありますが、舞台奥側の真田が使う技だけでなく、手前側にいるリョーマの技に合わせてエフェクトが投影される箇所もありました。

よく考えると遠近感で変な見え方になってしまいそうな演出ですが、距離感等がよく計算されており、違和感なく見ることができ、素晴らしい表現でした。

田仁志の「聞かせる」言葉

私が比嘉中推しなのもあって、ついつい田仁志に目が行ってしまうのですが、この田仁志慧という男、非常に難しいキャラクターです。

沖縄の学校である比嘉中のメンバーは、部員全員沖縄訛りで喋るのですが、中でもこの田仁志というキャラクターは特に訛りが強く、作中でも「訛りが強くて何を言っているのかわからない」ということでよくネタにされています。

ですが、流石に物語の進行上ずっと何言ってるかわからない状態で進めるわけにはいきません。

今回田仁志を演じた高田誠さんは、そこの「何言ってるかわからないまま流し聞きしてもいい言葉」「うちなーぐちだけど感情やニュアンスは伝わってほしい言葉」の使い分けが非常に上手く感じました。

聞かせたい言葉については、言葉自体は訛りのせいで意味が分からなくても、言い方や仕草等で、どういうニュアンスなのかが不思議と伝わってきます。

逆に聞き流してもいい言葉については、前述の言い方や仕草とあまり変わらないように見えて、実際は全然理解ができない言い方になっています。

豪快で直情的なキャラクターに見えて、実際の演技はこういった技術が光るいい演技だったと思います。

イップスから天衣無縫への覚醒

幸村との試合終盤でリョーマイップスに陥り、五感を奪われてしまいます。

触覚をはじめ、視覚や聴覚も奪われてしまうため、舞台上は真っ暗になり、リョーマにだけうっすらとスポットが当たっている状態です。

そこでリョーマは序盤の記憶喪失になるシーンでも歌っていた『僕は誰?』という曲を歌い、途中で南次郎の「おいリョーマ、テニス楽しいか?」というセリフが入るのですが、そこの演出がこれまでのシーズンよりも長く組まれていました。

五感を奪われ、テニスをするのが辛く、絶望に打ち拉がれるリョーマ南次郎は川での修行の時のように、木の枝でリョーマに石を打ちます。

完全な無音の中、南次郎の優しい声と石を打つ音だけが響き、その声と音に涙を誘われるシーンでした。

初めは打ち返す気力も無いリョーマですが、次第に石を打ち返すようになり、テニスの楽しさを思い出します。

そして、「テニスって…楽しいじゃん!」という言葉と共に暗闇から抜け出し、天衣無縫の極みにたどり着きます。

暗闇のシーンから一転して、一気に照明が焚かれてすごく眩しく感じるシーンです。

ちなみにこの眩しさ、原作でも登場人物たちが眩しがっているので、演出ではなく実際にリョーマが発光している設定です笑

前述の演出の関係で、これまでのシーズンよりも暗闇のシーンが長く、観客も暗闇に目が慣れてきたところで、一気に照明が焚かれるので、より眩しく感じられました。

暗闇のシーンを長く取ったのは、これも理由のひとつなのかな、と思います。

越前リョーマ演じる阿久津仁愛さんの、絶望から這い上がる演技の素晴らしさも相まって、涙と共に、作中一番の盛り上がりを見せるシーンでした。

最後に

このブログでテニミュを扱うのは初めてだったため、あらすじ解説が多めになってしまい、言いたいことを言い切れてない部分(既存曲が多くて嬉しかったとか田仁志くんにソロがあったとか!!)もありましたが、あまり書きすぎるとただのファンの感想になってしまうので控えておきます笑

3rdがこれで終了となるわけですが、4thさらに進化して続けてくれることを期待して、今回は締めたいと思います、ありがとうございました。

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