運命を信じるか信じないかはあなた次第|アイスとけるとヤバイ【悪い芝居】

THEATRE

2018年に公演された同タイトルの再演です。

初演も観劇していますので、その話も交えつつ綴ってまいります。

夏も終わりを迎えようとしていますが、まだまだ暑くてアイスとけるとヤバイ!!

この記事はネタバレを含みます。ご注意ください。

作品の基本情報

アイスとけるとヤバイ

主催:悪い芝居

作・演:山崎彬

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あらすじ

寿トガリは劇団を辞め、ニシキゴイミンコとヤノジュンパクは奈良から上京してくる。

コンドウハルナツとナカドウアキフユは運命に導かれ、コウドウユメとコンドウキリはいつも帰りを待っている。

カミナリガンクツが指をパッチン鳴らすころ、ノウミモサクは自分の遺伝子を凍結させ、ニシビシズミはハバカワヨウのポエムとカネオトミヤコの余命に振り回されていた。

そして今日も、痛快チャンバラエンターテイメント(主人公:エンジョウジタケル)のまくは切っておとされるのであった。

5・6月の新作二本立て本公演と12月のシアタートラムネクスト・ジェネレーションのちょうどまんなかに、本気のはしやすめとしてお届けする真夏の悪い芝居は、いつだって今に吸い込まれていくネオ現在ラブストーリー。

これはアイスとけるとヤバかったあの夏に起こった(実際は起こらなかった)、ギャルミーツ人体冷凍保存の物語。

すなわちイミフメイ。

公演日程・劇場

日程

大阪:2019年8月16日(金)~8月18日(日)
仙台:2019
年8月31日(土)~9月1日(日)
東京:2019年9月4日(水)~9月8日(日)

観劇日

2019年9月7日(土) 18:00

大阪公演劇場

HEP HALL
〒530-0017
大阪府大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 8F HEP HALL

仙台公演劇場

せんだい演劇工房10-BOX
〒984-0015
宮城県仙台市若林区卸町2-12-9

東京公演劇場

東京芸術劇場 シアターウエスト
〒171-0021
東京都豊島区西池袋1-8-1

キャスト(敬称略)

中西柚貴 / 潮みか/ 植田順平 /東直輝

佐藤かりん / 畑中華香 / 山崎彬

(以上、悪い芝居)

 

清水みさと (オーストラ・マコンドー)

岩井七世

鶴田まこ (Cheeky)

久道成光 (劇団4ドル50セント)

吉田雄樹 (丸福ボンバーズ)

スタッフ(敬称略)

美術:竹内良亮

音響:谷井貞仁 (ステージオフィス)

照明:加藤直子 (DASH COMPANY)

舞台監督:新井和幸

衣装:植田昇明 (kasane)

殺陣:奥住英明 (T.P.O.office)

振付:森脇洋平

演出助手:藤嶋恵

特殊小道具:進野大輔

技術:米田優

宣伝美術:樋口舞子

宣伝写真:早川佳郎

Web:植田順平

制作:阿部りん・畑中華香

感想

冒頭でも書いた通り、「アイスとけるとヤバイ」の再演となります。

今回はなんと悪い芝居初、仙台公演も打っていたようです。

悪い芝居の躍進に目が離せません。

破茶滅茶でカラフルでポップな悪い芝居ワールド

今回は、破茶滅茶でカラフルでポップな悪い芝居ワールドが、演出・美術・衣装等、どれを取っても初演を上回っていました。

聞くところによると、どうやら初期の悪い芝居の雰囲気に近いらしいですね。

カラフルでポップな世界で繰り広げられる物語はファンタジーかと言われると決してそうではなく、いわば正に「スーパーふぃクション」な世界。

悪い芝居のこの独特な世界観が大好きです。

山崎さんの演劇に対する想い

冒頭のエンタメ演劇のパロディ・中盤でとがり演劇の「初めて」について語るシーン・終盤でのポエムの作り手と受け手の意識の違い、なんだかこれらに山崎さんの演劇に対する想いが込められているように感じました。

初めてを「演じる」のではなく、初めてで「いたい」

個人的に作中で一番心に残ったのはこの「初めて」を語るシーンでした。

公演を重ねるごとにその「初めて」の感覚はどんどん薄れていくが、それでも常に「初めて」でいなければならない。

仮にタイムスリップして「初めて」の瞬間に戻ったとしても、作中の岩窟のように、その瞬間を迎えるもう一人の自分がいるだけで、今を生きる自分にその「初めて」は二度と訪れない。

今回の冷凍保存やタイムスリップといった設定は、この演劇に対する想いが裏テーマとしてあるのではないかと思いました。

植田さんのかっこよさと潮みかさんの可愛さ

悪い芝居で一番好きな役者さんはなんだかんだで結局植田さんなのですが、かっこいい時の植田さんはとことんかっこいい!

細身でスラっとしているので、今回のようなベルボトム気味の真っ赤なパンツがまぁ似合う似合う。

役としては決してかっこいい役ではないのですが、それでもかっこよく見えるのが植田さんの不思議な魅力だと思います。

 

あとは潮みかさん、前回も書いた通りやっぱり可愛い。

今回演じた眠子はグイグイ想いを伝えられる強さを持ちながら、どこか女の子らしい弱い一面も持ち合わせている登場人物です。

その女の子らしさの出し方が絶妙で上手い役者さんだと思います。

最後に

5月・6月に二本立て本公演、8月・9月にアイスの再演、12月に次の本公演ととんでもないスケジュールで15周年を突っ走ってる悪い芝居ですが、クオリティは決して落ちていないのが凄いです。

12月も楽しみにしています。

多分今年最後の観劇は悪い芝居になりそうかな?

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