悪い芝居15周年、静と動の二本立て公演|野性の恋【悪い芝居】

THEATRE
本能のままに繰り広げられるちょっぴり非現実な恋物語。
今年初かつ令和初の観劇です。
この記事はネタバレを含みます。ご注意ください。

作品の基本情報

野性の恋

主催:悪い芝居

作・演:山崎彬

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あらすじ

今すれ違った知らない誰かと同じ。

今日のあなたにはもう会えない。

瞬間的好奇心に従う野性の恋人たちによる、

パンチドランクラブストーリー。

公演日程・劇場

【日程】
東京:2019年5月24日(金)~6月2日(日)
大阪:2019年6月7日(金)~6月10日(月)

【観劇日】
2019年6月2日(日) 13:00

【東京公演】
東京芸術劇場 シアターウエスト
〒171-0021
東京都豊島区西池袋1-8-1

【大阪公演劇場】
HEP HALL

〒530-0017
大阪府大阪市北区角田町5-15 HEP FIVE 8F HEP HALL

キャスト(敬称略)

潮みか/ 植田順平 / 山崎彬 / 中西柚貴

畑中華香 / 東直輝 / 佐藤かりん / 野村麻衣 / 川人早貴

(以上、悪い芝居)

 

永嶋柊吾 / 原田樹里(キャラメルボックス) / 清水みさと(オーストラ・マコンドー)

大原海輝 / 山本ユウ(ドライブイン札比内) 

 

松本亮 / 大塚宣幸

スタッフ(敬称略)

美術:竹内良亮

舞台監督:新井和幸、竹内万奈

照明:松本永(eimatsumoto Co.Ltd.)

音響:谷井貞仁(ステージオフィス)

音響操作:井上佳保(ステージオフィス)

衣装:植田昇明(Kasane)

宣伝美術:樋口舞子

Web:植田順平

演出助手:藤嶋恵

特殊小道具:進野大輔

技術:米田優

演出部:教仙拓未

制作:阿部りん、畑中華香、加藤恵梨花

感想

今年2019年が悪い芝居15周年ということで、二本立ての交互上映でした。

今回、タイミングが合わず野性の恋だけの観劇となりましたが、そちらの感想を書いていきたいと思います。

大原海輝さんのミステリアスさ

以前、悪い芝居の主催である山崎彬さんが演出を担当されていた、怪奇幻想歌劇「笑う吸血鬼」でも主演を飾っていた大原海輝さんが、今回は20年の時を行き来する高校生として出演しています。

笑う吸血鬼と同様、どこかミステリアスで存在感のある役でしたが、やはり何より立ち姿の美しさに目を惹かれるものがありました。

作中では、少し歪んだ形ではありますが、愛する人を一途に想い続けるがあまり、自分の殻に閉じこもる、殻沢軸という役名を体現するような存在でした。

ラジオを介して淡々と語りかけてくる口調や、演出も相まって、正直はじめは少し怖く、幽霊なのかな?と思わせる部分もありました。

潮みかさんのどこかキュンとくる芝居

今回メインキャストの一人である潮みかさん、役としてはメガネでちょっぴり冴えない六嶋こころという独り身の女性を演じていました。

以前、同じく悪い芝居の「アイスとけるとヤバイ」に出演されていた時もそうでしたが、仕草・言動でどこかキュンとさせるものがありました。

今回のメガネで少し冴えない役アイスの時のギャル系の役、どちらも恋愛とは少し縁の無さそうな印象の役でありながら、中身は人一倍女の子で、その一面がポロリとこぼれ落ちた時に、見る側がキュンとする、いわゆる「ギャップ萌え」というものなのかな、と思います。

六嶋先生と太陽のすれ違い

途中、潮みかさん演じる六嶋こころと、松本亮さん演じる昼間太陽が舞台上を繰り返しすれ違うようなシーンが2回ほどありました。

最初は特に気にしていませんでしたが、物語後半でそのシーンを見た際、六嶋先生が先に捌けて、その方向から太陽が出てきていることに気づきました。

その部分が、なんだかお互いの心模様を表しているようにも思えました。

太陽に想いを寄せる六嶋先生と、それを知ってか知らずか、それでもまっすぐ光のことだけを追い続ける太陽

最後に

悪い芝居がついに15周年を迎えました。

私が悪い芝居を初めて見たのは、2012年の「猿に恋」でした。

当時演劇というものにまともに触れてから2本目に見た作品だったため、ほぼセリフも無く、板の上で原始人に扮した役者たちが叫びながら動き回っているのを見て、

「なんちゅう世界に足を踏み入れてしまったんだ!

と思いながら、その世界に没入していたのを覚えています。

それから今まで、本公演は基本欠かさずに観るくらいには好きになった悪い芝居。

私が芝居を観るようになったきっかけでもある大好きな劇団さんなので、これからも突っ走って行って欲しいですね。

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